“日本のトランプ”長渕剛がその気になりさえすれば原発も止まるし挙兵だってできる (外山恒一)


2014年の夏以来、8月と3月の年2回、学生諸君の夏休み・春休みに合わせ、“夏(春)休みで差をつけろ!”と称して現役学生限定で食住保障つきの「教養強化合宿」というのを開催している。前回(第5回・2016年8月)の合宿について、以前このサイトでも報告した。今回も内容はだいたい一緒である。

その第6回合宿がいよいよ明日から始まる、というタイミングでコレを書いている。計画的に行動しない私が悪いんだが、準備に追われてムチャクチャ忙しい。今回ちょっと人数が多めになりそうで、人数分のテキストを揃えたり、布団や食器を揃えたり、あと掃除したり、テンテコマイなのである。すでにかなりの出費をしていて、さらに学生諸君を9泊10日の期間中ずっと食わせなきゃいけないし、電気屋ガス・水道も普段より大量消費するし、金銭的にもかなりキツい。“意識高い系”というより“問題意識高い系”の学生諸君の勉学を支えるためのカンパを「福岡銀行 春日原支店 普通 1167080 トヤマコウイチ」まで殺到させてほしい。もちろん紙版『人民の敵』の“購読料”のつもりでカンパしてもらってもかまわない。

 

さて、話は変わる。

一昨年(2015年)、私は川内原発(鹿児島県)の再稼働を阻止する現実的な可能性が唯一あったと自負する“恐ろしいインボー”のためにシャカリキに動いた。もちろん頓挫したから再稼働してしまったわけで、“終わった話”としてそのインボーの中身はココココですでに明らかにしてある。

とくに前者を読めば分かるとおり、このインボーは、福岡の“反原発右派”の活動家2人と飲み屋でダベりながらひねり出したものである。そのうちの1人、過激な天皇主義者の藤村修氏と先日また飲み屋でダベって、もはや2基とも再稼働してしまっている川内原発について、せっかく反原発派の知事も昨年誕生したというのに何とかならんのかと嘆き合った。

まあ“しょせん選挙じゃ何も変わらない”ということであり、別にどーだっていいっちゃあどーだっていいんだが、反原発を掲げて当選した鹿児島県の新知事は、その後ズルズルと姿勢を後退させ、煮え切らないことをモゴモゴ云いながら、ちっとも原発を止める気配がなく、おそらく鹿児島の反原発派からももはや見放されつつある。ほとんどそれだけで当選したような人だし、このままだと次の選挙では落ちるだろう。

もちろん私にはどんな極悪人が知事になろうが議員になろうが究極的にはどーでもいいんだが、原発推進派にはとことんイヤガラセをしたいのである。まっすぐな原発推進派の知事がまた誕生して奴らをいい気にさせるよりは、まあどうせ止められないんだろうけれども「できれば止めてしまいたい」という程度には思ってるような人が知事であり続けてくれたほうが、奴らにハガミぐらいはさせられよう。

といってそもそも選挙なんかどーだっていい派だし、現知事のために積極的に動いたりする気はさらさらない。先日また藤村氏とダベっていて“インボーの続き”を思いついたので、無責任に開陳して、あとはヤル気のある人がやりたきゃやればいいんじゃないか、ぐらいのつもりである。

一昨年のインボーと同じく、他はともかくコト鹿児島に限っては、“日本のトランプ”長渕剛がその気になりさえすればどうとでもなる。原発も止まるし挙兵だってできる。

もっとも知事氏は原発に関してすでにもう煮え切らない様子なので、ここはいっそ原発のことなんか一言も口にしなくてもよい。ただナガブチを再び鹿児島に招聘すればいいだけの話である。ナガブチ は13年前(2004年)に桜島で“オールナイト・ライブ”を敢行して数万人を動員し、その功績を称えて会場跡地に銅像まで建っている。またアレをやればいい。知事自らが音頭をとり、“郷土の英雄”に再びお出まし願えばいい。ナガブチ招聘に反対する奴なんか鹿児島にいるわけがない。もしいればそれこそ“県民の敵”、そんな連中は会津にでも追放してやればいい。鹿児島は典型的な“自民党王国”だが、その自民党でさえ“鹿児島にナガブチを呼ぶ”ことに表立って反対する勇気はないだろう。ただし今回は、会場は桜島ではなく“どこかあのへん”にすべきである。

そういえば原発のある川内市の至近に阿久根市がある。阿久根市と云えば“独裁者”と呼ばれた元市長・竹原信一氏である。2011年に市長を退いたが、2015年に再び阿久根市議選に立ち、トップ当選して、現在も阿久根市議をやっている。この竹原氏も、実は反原発派である。元自衛官で、つまり“反原発右派”であり、日の丸を背負って歌うナガブチとも相性は合うはずだ。

地図を見ると、阿久根の海岸のどこかに、川内原発を遠く望めるような場所はありそうである。知事氏は竹原氏と組んで、竹原氏に会場を押さえてもらい、知事氏のほうは「何卒もう1度、郷里・鹿児島で歴史に残る大規模ライブを」とナガブチを口説き落とす役回りに徹すればよい。その時に“原発”のことなんか一言も云わなくていい。

いいアンバイのところに会場を押さえる。やがてナガブチが来る。遠くに何かチカチカしている。「あれは何だ?」とナガブチが問う。「ああ、あれですか。あれは……川内原発ですね」。あとはナガブチにすべて任せる。

鹿児島に再びナガブチを招聘した知事氏の支持基盤は盤石となり、さらには阿久根にナガブチを招聘した竹原氏もまた市長に返り咲いてしまうかもしれない。近隣自治体に反原発市長しかも超メンドくさいお騒がせ市長が誕生すれば、奴らはますます切歯扼腕すること間違いなし、ザマーミロとこんなに痛快なことはない。